
前回、前々回のつづきで、「日本の食品」輸出エキスポとマイアウトレットジャパンにて、興味を持った商品を3つご紹介します。
1.枝豆商品
まず、「一般社団法人秋田犬ツーリズム」の出展に感銘を受けました。 DMO(観光のための組織)ですが、観光産業の振興だけでなく、地域産品の開発・販売を行ない、より多くの経済効果をはかりたいその思いを感じます。 ある観光の現場に大変詳しく実績のある専門家の受け売りですが、 観光客が楽しい思い出とともに味わった商品は、その観光客が帰国したずっと後でも、地元で販売フェアがあったら購入されるそうです。 旅行の楽しい思い出を思い起こさせてくれる商品は売れる。 つまり、単に観光に来てもらうだけでなく、地域の産品も連動して考えていく必要はあるわけです。 そして、ムスリムにも楽しんでいただける枝豆を使った商品に可能性を感じました。 記憶があいまいですが、edamame(枝豆)は、昨年google検索ワード (全世界かUSAか忘れましたが)でsushiを抜いて1位の注目商品。 それが東南アジアのムスリムにも合う甘酒(もちろん米麹の発酵のみでノンアルコール)に入ったり、 グリーンカレーにも入っています! そして、このグリーンカレーが辛い!! 料理研究家がつくったそうです。本格的に作り込んでいくのは大事ですね。

2.お雑煮
私にとって、日本での食の多様性を表す商品がお雑煮です。 全国でお正月に食べる点、汁に餅を入れる点で一致しているのに、 ・バリエーションが豊富。 ・地域性が残されている。 おそらく正月にしか食べられないために店でも提供されず、ある地域の人気商品が商売ベースで他地域の類似商品を駆逐してしまい、 全国マクド・スタバ現象のようなことが起きていない。 ※東京のどこかで全国のお雑煮を食べられるお店もありましたが、まだありますかね? これを(株)お雑煮屋さんの粕谷社長は日本全国を食べ歩いて(時には地元の温泉に入って聞き込み、家に上がり込んでお雑煮を食べるまでするそうな!)、得た情報を本にまとめ、さらにはそこからレトルト商品まで開発してしまいました! 現場で情報を得てまとめ、新しいものを生み出した、本当に尊敬すべき方です。 (マツコ・デラックスさんの「月曜から夜ふかし」などテレビにも時々出たそうで、知っている方もいらっしゃると思います) この商品をムスリムにも楽しんでいただけそうか、興味が湧いてきます。 地域のレシピによっては「つゆ」に使われるみりんがアウトですが、OKな商品もありそうです。 今後方法を探りますので、また報告いたします。

3.モンブラン(マイアウトレットジャパン)
西千葉駅前の「マイアウトレットジャパン」でいただいたのは、 チキンラーメンカレー味と私の大好物モンブラン、コーヒーです。
ラーメンは4種類。自家製のだしを炊き、ハラル認証麺とスープを使って作っています。 美味しい。普通に美味しい。
驚くべきは農業生産法人「みのり」のつくったスイーツです。 これはもう、町のケーキ屋さんレベルでしょう! 他にもエクレアやシュークリーム、チョコレートケーキ、4種類のプリンなど、どれも間違いなく美味しそう。
「日本の平均レベルのスイーツが食べられるなんて!」 と、千葉のムスリムのテンションが上がる理由がわかります。 そして、この商品はハラール認証を取得しています。 スイーツは、認証があれば東南アジアムスリムの方々からの信頼と消費が高まる商品群です。
これは行ったらぜひ、別腹で試していただきたい。
余談
マイアウトレットジャパンにて、このお店のプロデュースにもかかわっている 日本アジアハラール協会理事長のサイード博士にもお会いでき、 千葉イスラーム文化センターを案内していただきました。 ここの会議室は地元の方が無料で使えるようにしています。 別の宗教の勉強会さえ受け入れるそうで、その寛容さに驚きました。 まさにマスジドの本来の姿、公民館の役割を持っています。 新しく立派な建物、美しい内装です。 お店での商品キャンペーンと会議室を使った試食会イベントの相乗効果が期待できますね。
それでは、また。