fちょっと古いのですが、2017年4月18日の日本経済新聞夕刊に掲載された記事。
江崎グリコ(株)がセブンティーンアイスの自販機2万台にQRコードをつけ、5つの言語での成分説明を4月中に始めるとのことでした。
セブンティーンアイスは全国の自動販売機で売られており、イチゴ、チョコ、ソーダなど様々なフレーバーが毎月のように変わっていく大変身近な商品です。
しかもチョコだけでもミルクチョコからチョコチップ、生チョコ、ベルギーチョコを使用した商品・・・というように幅広くつくり、大人が食べても楽しめる人気のブランドです。
記事では「宗教上の理由で食べられない食材が含まれているかを心配する外国人も多いため」と書かれています。
ムスリムの視点から見ると、アイスクリームには原料に含まれる添加物のゼラチンや乳化剤で豚由来の原材料が使用されることが多く、特に本国を離れて日本では気軽に食べられない食べものの一つです。
もちろん日本の商品の成分表示を含めた説明はほとんどが日本語なので、まずは表示を英語にすることが最重要になります。
自動販売機は売る人間がいない、最も商品自体が消費者に説明できなければならない種類の商品と言えます。
今回は英語だけでなくQRコードを利用して一気に5か国語での成分表示ですから、英語が苦手な外国人にもメリットがありますし、ムスリムはもちろん、ベジタリアンやアレルギーを持つ方、好き嫌いのある方も含めて、成分を確認して安心して食べられるようになれば嬉しいです。
余談ですが、セブンティーンアイスが外国人のお客様も意識している様子はウェブサイトでも見て取れます。
「外国人に喜ばれるアイスは、何味?セブンティーンアイスで大検証!!」
https://www.glico.com/jp/enjoy/contents/seventeenice02/
「検証」というほどの内容はありませんが・・・。
ついでに
「勝手にグリコランキング 第2回 (お土産プリッツ・外国人編)」
https://www.glico.com/jp/enjoy/contents/ranking02/
どちらの記事もムスリムは出てこないのですが、
外国人観光客の方の日本らしい食べ物に対する反応としては参考になります。
ムスリムで製造環境も気にする方にお勧めなのがハラール認証を取得したアイスです。
高知県の「高知アイス」と茨城県のJA常陸(ひたち)が製造販売しています。
高知アイスはNPO法人日本アジアハラール協会の認証、JA常陸は日本イスラーム文化センターの認証を取得しています。
高知アイスは2013年から認証を取って海外にも積極的に展開を図っています。
高知では知らぬ人のない定番アイスのメーカーです。
ゆず、栗やトマトなど地元の素材を使った味にも取り組んでいて、とても美味しいです。
「奇跡の清流」仁淀川沿いにおしゃれなカフェも開いています。
JA常陸のアイスは米発酵アイスとして、乳化剤を使わない仕様になっています。
また、牛乳の代わりに豆乳を使っているので、牛乳が苦手な方も食べられます。
バニラのほか小豆、古代米味があります。
どれも大変美味しいので、ぜひ試してみてくださいね。