ベトナムで考える訪日観光客対応(1/3)

Ankhorのマーガリン(赤で囲んだもの)
Ankhorのマーガリン(赤で囲んだもの)

2017年の年末、クリスマスをまたぎ、ベトナム・ハノイに旅行に行きました。

今回のテーマは2つ。

1つはムスリムやベジタリアンへのおもてなし状況自体どうなのか。物価が低いこともあり、ベトナムに旅行する東南アジアのムスリムが急増したと聞きました。本当の所どうなのか、多いのであれば、観光地でもムスリムを見かけるでしょうし、それなりの対応がされているはずです。

もう1つのテーマは、英語が通じにくい環境の外国で、宗教や信条、アレルギーなど身体的な原因で食べ物に制約のある旅行者にとって、どの部分に安心して、どこに不安を感じるかの体験です。ムスリムがとても少なく、かつ地元言語中心の場所への旅行だからできることです。

 日本を旅行する外国人の多くが言葉が通じないことへの不便さを指摘をしているので、日本に比較的近い環境のベトナムではどうなるか、知りたかったのです。

それにしても首都の中心街とはいえ、ハノイは日本より高い割合でクリスマスの飾りつけ(リース、イルミネーション)やクリスマス関連の音楽を見聞きしました。ホーチミンシティもなかなかと聞きました。ベトナム人の宗教に対する寛容性・柔軟性は日本より高いかな、商売上手だから積極的なのかな、とも考えました。

機内食

機内にてハラール認証マークありのチョコ(左)、マークなしのジャム(右)
機内にてハラール認証マークありのチョコ(左)、マークなしのジャム(右)

今回利用したベトナム航空では復路(ハノイ発)でハラール認証品を見かけました。

マーガリン:ニュージーランドとインドネシアのハラール認証マークがついた”Ankhor”

マレーシアJAKIMの認証がついた小さなチョコレートが提供されました。Ankhorはハロン湾のクルーズ船内の食事にも出ました。東南アジアに行くときに時々目にする定番ブランドと思われます。同じく良く見かけるジャムですがハラール認証はついていませんでした(なくても問題ないもの多いと思いますが)。なお、ムスリムミールは注文しませんでした。

 

 

 

 

街中の商品

 おみやげ屋でふと目にしたココナッツオイルにハラール認証がついていました。マークは日本のムスリムショップでよく見かける春巻きの皮やビスケットについているベトナムの認証団体のマークでした。

 

 

 

 店員さんに「これ何のマークですか?」と聞くと、「あーこれは会社のマークですよ」と即答されました(苦笑)簡単に知らないことを知っている風に言えるって自分にはできないので、ある意味感心。ハノイからハロン湾に行く途中のバス休憩所兼おみやげ屋では、ハラール認証のついたカシューナッツとハスの実スナックが売られていました(もう店員さんに確認する気はおきませんでしたが)。ホテルで出されたヨーグルトや船内で出た牛乳のブランド”VINAMILK”、船内で出たインスタントコーヒー(砂糖やクリームも一緒に入っているタイプ)にもハラール認証マークが付いていましたが、今回は自由行動ができず、スーパーマーケットに行けなかったので、市販品で見かけたのはその程度でした。

 

 いくつか市販の食品を見ましたが、成分表示を見てもベトナム語だけでは何が書いてあるかわかりません。パッケージから外観がわからない製品は尚更です。ベトナム語がわからないムスリムの気持ちになってみれば、食べたり買ったりしない理由がわかると思います。

 

 

 

<宿泊施設での配慮などにつづく>