ベトナムで考える訪日観光客対応(3/3)

まとめ

チャーハン。小さいが"contains egg"と記載がある。隣の点心には"contains pork"の記載。
チャーハン。小さいが"contains egg"と記載がある。隣の点心には"contains pork"の記載。

ハノイで言えるのは、もしかするとまだムスリム観光客が少なく、ムスリムからのニーズが情報として届いていない可能性です。母数が少ないので決めつけは禁物ですが、お土産店の店員、休憩所の礼拝スペース、ホテルでの状況を根拠に考えました。

しかし、ベトナム人の柔軟性、商魂を考えると近いうちに必ず適応して来ると思います。どのような対応が進むか楽しみです。

 

 

 

余談(日本人観光客への対応)

インスタ映え揚げ春巻き。楊枝でパイナップルに刺して内側からろうそくでライトアップ。
インスタ映え揚げ春巻き。楊枝でパイナップルに刺して内側からろうそくでライトアップ。

今回は自分が完全に観光客目線で動いたことで、日本の店舗の受入れがどうあると良いか、考えさせられる機会もありました。

 

初日のランチに私たちがやってきたのは、旅行会社が日本人旅行客を連れてくる定番の店のようでした(私も旅行代理店を通して現地のガイドにお願いしていて、マイクロバスで連れてきてくれました)。

12時に着いた時点では他のお客さんはいなかったのですが、私たちの後からやって来たのはバスに乗った日本人グループ旅行者ばかり(どちらも某有名旅行会社のツアーです)。

 

そして気づいたのはガイドさんが説明する内容が同じ。

1.コース料理(料理内容は決まっているが、グループにより少し差があった)の内容

2.ビールやジュースの種類と値段を一つ一つ説明

3.最後に地元のクラフトビールをお勧めしてから注文を始めるよう日本人客たちに伝える。

 

この流れは、クラフトビールを注文する人増えますよね(あくまで日本人相手の話です)。

3つ来たグループのガイドそれぞれの話す内容が全く同じだったので、お店側がしっかりマニュアル作ってガイドに義務付けているのだと思います。

英語でトイレの場所を聞いても「右の奥です。ちょっと待って。今先に人が(入って)いるから」

店員さんも日本語で場所を教えてくれました。

もしかして外国人は日本人受入用に特化したお店なのでは?と思いました。現地代理店と提携してお客様を呼んできてもらうにしても波が大きくリスクがあるので、もし日本人に絞っていたらずいぶん思い切った事をしていますが、日本人全体の人数が多ければ問題ないのかもしれません。

 

また、お客様にどんどん話しかける事に対して、日本人どうしと外国人への接客とでは感覚が異なります。

有名な観光地であるホアンキエム湖のほとりの店では、こまめにテーブルに来て、わからない事はないか、ドリンクの追加は要らないか聞いて来ました。これをやるだけでも売上はあがるでしょう。

 

礼拝室のあったバス休憩所兼おみやげ屋では、日本語が話せる店員がたくさんおり、広々とした店内の隅から隅までぴったりとマークし(逃げても逃げても追ってくる)、流暢じゃなくても、品質と価格、ディスカウント条件を商品ごとにひたすら説明してきます。

ここまですると嫌がられると思いますが、日本では流暢じゃなくて良いので、もっと英語などで商品説明することが売上につながるはずです。

せっかく日本への訪日客数が増えているのですから、客単価を上げて大きく売り上げを伸ばすチャンスとして捉えていただくと良いと思います。