ベジタリアン・グルテンフリー商品(FOODEX2018報告)

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3月6日(火)、9日(金)の2日間、日本最大(アジア最大級)の食品・飲料専門展示会"FOODEX JAPAN/国際食品・飲料展"(会場:幕張メッセ)に行きました。 

https://www.jma.or.jp/foodex/about/index.html

 

ベジタリアン・グルテンフリーなどの商品

餃子計画様のグルテンフリー&ノンミート餃子
餃子計画様のグルテンフリー&ノンミート餃子

原材料からアルコールを抜くことのできる商品もあるので、

ムスリムにも食べていただける商品を見てきました。

 

・かるなぁ様の大豆ミート製品(多種類)

・不二製油様の豆乳ヌードル(グルテンフリー)

・小林生麺のグルテンフリーラーメン、パスタなど

・オーケー食品工業様のグルテンフリー味つけ油揚げ

・餃子計画様のグルテンフリー&ノンミート餃子

 

など、各社のブースにて様々な商品を拝見しました。

アメリカ、ヨーロッパ市場を中心にグルテンフリーは引き続き注目されています。

 

2.ベジタリアンへのインパクトは?

エスビー食品様チラシ
エスビー食品様チラシ

大手エスビー食品様をはじめ、日印食品開発様、四ツ山食品(有明ファーム)様、キッチン飛騨様が展示していたのは、「ベジタリアンカレー」のレトルトパウチ商品。

日本人の国民食とも言われるカレーでも。ベジタリアン商品も広がっている印象を持ちました。さらに原料としてアルコールも入っていないなら、ハラール認証や工場内のコンタミネーションリスクにこだわらないムスリムの方になら安心して食べていただける商品です。

 

カレーの本質上、ベジタリアン料理は成立します。インド系の方がシェフのレストランではベジタリアンカレーを見かけます。

ただし、肉入りのカレーに比べて味のインパクトは小さく、さらっとしています。

 

肉が入っている(後入れではなく出汁として機能)カレーとそうでないカレーは明らかに味のコクが異なります。

ハチカレー(参考商品)
ハチカレー(参考商品)

 

「ラーメン店が濃い味に向けて進んでいるのは、味のインパクトが強い方がお客様がお腹が空いたときに思い出してもらえるから」と、ある飲食業界の方に聞きました。 

レトルトカレーは業務用をはじめ、100円ショップでも販売していますし、地方特産物を使ったおみやげカレーは数百あります。競争は激しいです。一般の人に記憶してもらうには、ベジタリアンカレーは不利なのかもしれません。

 

また、全然方向が違う話ですが、個人向けのおみやげにするならパッケージが重要です。

写真はたまたま見つけて気になったハチ公カレー。参考商品で販売しておらず、さらにはハラールでもベジタリアンでもありません。しかしムスリム向けにおみやげにするなら、有名なハチ公を使ったこの位のインパクトが欲しいところです。

3. ピクトグラム表示が増えている

四つ山食品様ブースのピクトグラム(下の方)
四つ山食品様ブースのピクトグラム(下の方)

昨年と比較したわけではないですが、”ノーポーク”などピクトグラム(イラストアイコンで表示すること)での成分表示が浸透しつつあると思っています。成田空港・関西国際空港などのレストランでの一斉導入のほか、東京都など自治体での採用が増えていることが状況として言えます。

 さらに、宗教用語である「ハラール」と言い切る事に抵抗がある場合に、実質的に「ハラーム(禁じられている)な原材料」を使っていないことを言葉で表すのは手間がかかりますので、ピクトグラムで表示する方法は説明しやすいと思います。

 

4. 海外の商品

インドネシアのココナツウォーター
インドネシアのココナツウォーター

最後に海外の商品で気づいた事です。

 

アラブ、マグレブ

デーツ商品、オリーブオイルが中心でした。正直、あまり時間をかけて見ませんでした。

 

ASEAN

マレーシア

専有ブースの面積が大きくなり、どのメーカーも基本的にはハラール認証を表に出してアピールしていました。

Brahim's Food Japanはレトルト食品(ビーフルンダン)の試食、日本で経営するマレーアジアクイジーンの紹介に加え、にしき食品のカレーを紹介していました。

 

インドネシア、フィリピン

出典企業が認証系のマークをたくさん示していました。

例えばインドネシア産のココナツウォーターにLPPOM-MUI+JAKIMのハラール認証に加えてコーシャ認証マークが入っていました。

また、フィリピンのココナツ加工メーカーのブースの看板には、ISO、HACCP、ハラール、コーシャ、国家品質保証、FDA、有機JAS、USDAオーガニックなどのマークがいくつも掲げてありました。

 

思い付きですが、日本でもハラール認証マークもこれらと並べて出しておけば、イスラームを知らないお客様も抵抗感が薄まって(つまり、余計な注目をせずに買う)流通量が増えるのではないかと思います。

 

以上、FOODEXでお会いした企業、考えたことをお伝えしました。

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