ハラール認証を取得しないマレーシアの店

今回の出張はギリギリまで予定があり深夜便を使いたかったのでAirAsiaにしました。
使用空港はKLIA2です。隣接するビルのモール"Gateway"を含め、マレーシア伝統料理のレストランからグローバルなファストフードブランド、ベトナムレストラン、日本風カフェまで色々なお店がありますが、そのなかに「no pork」と看板に書いた店がありました。
マレーシアではNo Porkという表記がムスリムにとって「ハラール」なのかわかりにくいため禁止にするとニュースで見た記憶があったので意外でした。

認証を取得しない店舗をチェック

私は今までマレーシアではハラール認証を取得したお店を中心にチェックしていたので、マレーシアではハラール認証を取得したお店が大多数であるイメージを持っていました。
しかし、ハラール認証を取得していないお店に注目することで見えることがあるのではないか。
そう疑問が浮かび、空港と隣接するモール"Gateway"を周り、確かめることにしました。
具体的には店の看板にハラール認証の記載や、店内にハラール認証書の掲示をしていないお店を探してみました。
お店に掲示していないだけでハラール認証を取っている可能性は低いと思います。
なぜならハラール認証を取得していれば、外国から来るマレーシアの事情に詳しくないムスリムのお客様にもわかるよう、貼り出すと思われるからです。

認証を取得していないカフェはよくある

さて、時間に限りがあったので全ての店をチェックしたわけではありませんが、
結果として、ハラール認証の掲示をしていない店が3割はある印象でした。
分類としては中国料理店、カフェなどです。
まず"No Pork"と書いてある店はマレーシアのイポー地方の伝統料理を味わえる店のようです。
卵麺(米麺とは異なり、中華麺と思います)やチーズタルトのようなお菓子が名物のようです。
そしてベジタリアンカフェの"BMS Organics" BMSとはBody, Mind, Soulの頭文字を取ったようです。
このブランドは空港に隣接するモール"Gateway"にもカフェを持っていて、大豆ミートを使ったベジバーガーを大きな写真でアピールしていました。
また、4年前の訪問時も同じでしたが、サンドウィッチのサブウェイにもハラール認証はありませんでした。
ハラール認証を取得していない日本食レストラン
ハラール認証を取得していない日本食レストラン
オープンしたばかりでハラール認証の申請中のためマーク掲示がないと答えたお店もあったので、実態は一つずつ店側に確認しないとつかみ切れませんが、ハラール認証を取得せずに経営されている店は一定の割合であります。
ハラール認証を取得したお店が多い一方で、華人の方向けに豚やお酒を提供する店もあり、一風堂をはじめ豚骨ラーメンの店もあります。ハラール認証を取得していないカフェや店にもムスリムのお客様は入っています。こうした事例を知ることで、「ハラール認証を取得しなくても、ムスリムへのおもてなしをして良い」ことがわかると思います。

マレーシアの認証を取得しない店のように

エアアジアの機内食もハラール認証見当たらず。
エアアジアの機内食もハラール認証見当たらず。
日本では、よほどの観光地でない限り、食の制約がないお客様(一般の日本人)たちを主なターゲットにせざるを得ません。
マレーシアのハラール認証を取得していない店のように、日本でもハラール認証を取得していなくても「ムスリムやベジタリアンも食べられるメニューのある店」だと伝え、信頼関係をつくり、お客様をおもてなしすることができます。

  

 

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